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作家の経験から生まれた玩具
テストのために学んでいた学校の勉強。
私(作家)は理系が得意だったこともあり、大学では機械系を学びましたが、正直勉強は楽しくなかったのです。学びが、どのように生かされるのかイメージできなかったからです。
とはいえ単位は必要なので、学びの目的はテストで合格点をとることになっていました。
そんな学生生活でしたが、ものを生み出す設計の仕事に惹かれ、私は生産設備メーカーへ入社しました。私に設計ができるのかという不安もありましたが、実際に動く機械に触れていく中で理解を深めていき、理解を深めるほど夢中になり、気づいたらスキルも身に付き成長していたように思います。
少し脱線しますが、どんな仕事をしていたのか簡単にお話ししますね。
生産設備はものをつくるための機械です。
自動車パーツの組立て装置や、医療器具の検査装置、家電やリサイクル関係など様々な業種と関わり設計してきました。
生産設備は一つ一つの装置が一品もの。毎回新しく生み出す一品ものの装置の設計は、想像以上に大変なものでした。しかし、多業種と関わり多様な設備に向き合う日々は、私自身の視野を広げてくれると共に、わかるようになればなる程、興味が掻き立てられて、苦しくても乗り越えたいと思えるやりがいのある仕事でした。
さて、本題に戻りますが、私の学校での学び、そしてエンジニアの経験から、ひとつ気づいたことがあります。
それは、理系科目や専門知識を学ぶ時に、「機械のイメージが頭に描けていること」が、とても大切だということです。
私は、仕事を通してようやく自分の中にイメージができ、そこで始めて学生時代の勉強との相関関係が見えてきました。仕事の中で必要を感じて勉強することも多々あり、時には小学生の理科まで戻ることもありました。イメージがある上での勉強は、実際にどのように生かされるのかがわかるので吸収も良く、学ぶ楽しさをとても感じました。
つまり教科書だけ見ていても、実際のエンジニアの仕事との繋がりは見えにくいですが、イメージが描けた上での勉強は、意欲や飲み込み方が変わってくることに気付いたのです。
しかし、普段の生活において、機械はカバーに覆われているため、触れる機会も目にする機会もなかなかありません。
私はこの作品を通して機械と勉強の繋がりを知り、学ぶ楽しさに気づいてもらいたいと思っています。それは、お子様自身の可能性がもっともっと広がり、人生がより楽しく有意義で濃いものになると思うからです。
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作家 小田切 祐佳 Yuka Odagiri
1987年 東京都世田谷区生まれ
2009年 愛知県小牧市の生産設備メーカーにて約7年半、機械設計の仕事を行う
2014年 玩具製作を始める
2015年 愛知県小牧市にある木工房・遊木香で約2年間木工を学ぶ
2017年 開業
2017年 東京都台東区へ工房を構える
2017年 作品「クランクシャフトとペグ遊び汽車」の実用新案取得
2019年 作品「カム遊び」の特許取得
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